２月８日　さあー、行くぞ
沖に出るに従って、北の風が強くなってくる。

「あれ、北西の風のつもりだったけど…」

すこし波があるけれど、何とかなりそうだ。

「今から行くポイントは、久しぶりのポイントです。ベイトが居ると良いですね」

潮は、上り潮が１ノット前後で北東に流れている。

潮の色も良い感じだし、期待が膨らむ。

ポイントに入ると、直ぐにベイト反応が現れた。

竹本さんも「おおっ、良い感じのベイトが出ている」と、嬉しそうだ。

「良いですよ」

北風が少し強いのが気になるが、釣り開始。

一流し目で、船が流れる方向と潮の速さを確認。

船を戻して、二流し目に入る。

すると、竹本さんにアタリが来た。

「久しぶりにドラッグが鳴った」

竿先が海面に突き刺さらんばかりに曲がっている。

「もしかしたらニベかな」

ゆっくりと楽しみながらラインを巻き上げる。

上がってきたのは、８キロクラスのニベ。

「まずは一匹目が上がれば、気持ちは楽になりますね」

ベイト反応が切れたところで、船を戻す。

コースを変えて、三流し目。

又しても、アタリが来た。

一匹目とほぼ同型の８キロクラスのニベだ。

このベイトには、ニベが着いているようだ。

「次のポイントに行ってみましょうか」

暫く走って、ポイントを移動する。

「ここは、古い魚礁があるのですが、殆ど泥に埋まっている感じの魚礁です」

ベイト反応は、有る。

「何か来ました。エソかな」

竹本さんがラインを巻き上げるのを見ていた。

「あっ、アオハタだ」

良型のアオハタが上がってきた。

「エソかと思いましたね」と、大笑い。

アオハタの針を外し、直ぐに仕掛けを落としていく。

ホール中にアタリが来た。

「青物かな？」

上がってきたのは、鮫だった。

直ぐに針を外して、放流。

「場所を変えましょう」

次のポイントへ船を走らせる。

ここでも、アタリは直ぐに来た。

「美味しい魚が来ました。ホウボウです」

と、竹本さんが笑顔だ。

ホウボウは美味で評判の魚。

大切にクーラーに納める。

この後、暫くアタリが出なくなった。

潮が徐々に流れなくなってきた。

「船を戻します。流すコースを変えてみます」

海底の、小さな沈み瀬の真上を通るように流していく。

「何か来ました」

「結構走りますよ」

時折竿先が叩かれる。

「真鯛かな。真鯛だったら嬉しいですね」

海中に白い魚体が見えてきた。

「ハガツオだ」

２キロクラスのハガツオが上がってきた。

「この時期にハガツオですか。季節感が可笑しくなりますね」

ハガツオも美味しい魚だけに嬉しい。

しかし、このハガツオの後は潮の動きが止まってしまった。

「速さが０．０ノットと表示されています」

何カ所かポイントを変えてみたが、何処も潮の動きがイマイチ。

「今日は、これで切り上げましょう」

竹本さんと話をして、帰港した。