開進丸
1月3日 2018年の初釣り
今年初めて海から見る日の出は、雲の間からだった。
「風が強くらなければ良いですね」
この時期、悩まされる強い北西の風が16メートルと、天気予報で出ていたからだ。
朝のうちは、以外と風も波も静かだった。
ポイントに走る間、時折、ベイト柱が出てくる。
「今年も初釣りは、良いベイトが出てますね」
初釣りのスタート。
「良い感じで、ベイトが海底から浮き上がっています」
すると、矢越さんに一投目にアタリが来た。
竿が、気持ちの良い円弧を、描いている。
初釣りの一投目にアタリがくる。
「持っていますね」と、嬉しくなってくる。
「青物かな」「ハガツオかな」と、側で色々と想像しながらタモを構える。
「見えた。真鯛です」
67センチ、3キロ超の良型真鯛。
「70センチに後少しでしたね」
正月から、目出度い真鯛が来た。
初釣りは、「釣れるだろうか」という緊張感を常に持っている。
「良かった!」と、つい心の本音が口に出てしまう。
この真鯛に、果然ファイトが出てきた塩田さん。
船を移動して、直ぐにベイトの中にジグを落としていく。
「来ました!」
竿先が少し震えるようなアタリ。
「ハガツオかな」
魚が食いあげているようで、ラインが弛む。
弛みを取っていると、今度は真下に走り出した。
ドラッグから、ラインが出ていく。
「カンパチかもしれない」
期待が膨らんでいく。
何度も突っ込みを見せながら、海面に浮いてきた。
「鰤です!」
96センチの見事な鰤だ。
「やりましたね。正月から良い鰤が来ましたね」
矢越さんと一緒に祝福する。
ラインで、釣り仲間にも連絡する。
真鯛と鰤で、船上は大賑わい。
「目出度い真鯛と鰤で、2018年の初釣りが祝えましたね」
しっかりと、神経締めと血抜きをして、クーラーに納める。
「今夜は、鰤シャブで祝いだね」
笑顔一杯の初釣りになった。