12月30日 今年の仕事納め
北西の風がやや強く、最近の釣果の出足は鈍い事が多い。

今日も「ベイトはいるけどアタリが出ない」時間が続いた。

生き餌もイマイチ調子が上がらない。

ポイントを転々としているうちに、気持ちに少々の焦りが出始めた。

そんな時、塩田さんにアタリが来た。

上がってきたのは、ガンゾウヒラメ。

「兎に角まずは一枚釣って、口火を切っていきたいですね」

次の当たりも直ぐに来た。

アカヤガラだった。

エソは、丸々とした良型が上がってくる。

「すり身の刑にして、天ぷらにしてやる」

とりあえずは、型の良いのだけはクーラーに。

渡辺さんも、頑張っているが苦戦が続いている。

こんな時の時間が過ぎるのは早いもので、既に11時をすぎている。

「今日は今年の釣り納めだし、鵜戸神宮に海の上からお礼を言っておきたいですね」と、塩田さん。

この申し出が、良い結果に結びつく。

「先に、海上から鵜戸さん参りをしましょう」と、船を走らせた。

どれくらい走っただろうか。

魚探に、突然、もの凄いベイト反応が出た。

「凄いベイトですね。やってみましよう」

直ぐに船を止めて、釣りを再会する。

「ベイトが海底から20メートルくらい立ち上がっています」

塩田さんに最初のアタリが来た。

竿先が小刻みにふるえている。

「ハガツオかな」

2キロ超の良型のハガツオだ。

「まだいますよ」

塩田さんに、連続してアタリが来た。

竿が大きく曲がり、ドラッグが悲鳴を上げてラインが出ていく。

「これは大きい。取りたい」

やり取りが続くが…残念、針がはずれた。

「来た!」

今度は、渡辺さんにアタリが来た。

「これも、ハガツオだと思います」

しばらくやり取りの後、海中に銀白色の魚が見えてきた。

これも、2キロ町の良型だ。

「正月に良い魚が食べられる」と、笑顔。

苦戦の時間が続いていただけに、私もうれしい。

渡辺さんが掛けた、アカヤガラを掬い損ねていただけに、ホッとした。

アタリは続くのだが、針はずれで取り逃がす。

「来た!」

塩田さんにアタリが来た。

「塩田スペシャルに来ました」

塩田さん独自の仕掛けに、アタリが来た。

上がってきたのは、5キロ超の良型ニベ。

「正月にしゃぶしゃぶして頂こうかな」と笑顔。

塩田さんの「鵜戸さん参り…」の一言で、もの凄いベイトに出会えた。

鵜戸さんからの「釣り納めのご褒美」だったのかもしれない。

今日は「終わり良ければ全て良し」で、笑顔の釣り納めになった。

残った“大物取り”の宿題は来年に持ち越し。

塩田さん、渡辺さんお疲れさまでした。

私の可愛い孫が待つ、港へと帰りを急いだ。