11月29日 出船は11時
諸般の事情で、今日の出船は午前11時。

気持ちは「夕間詰め勝負」に切り替わっている。

また、生き餌を使って、“大物”を狙って新しい竿も準備が出来ている。

鰺の生き餌も10数匹ではあるが準備オーケー。

空に怪しい雲が広がりつつある中、ポイントを目指して港を出る。

本日のお客様のZさんも「新しい竿で大物を釣りたいですね」と、意気込みが伝わってくる。

海底の盛り上がっているポイントに入る。

「ベイトは居ますよ。柱状に立ち上がっています」

潮も上り潮が入り、0.6ノット前後で北東に流れている。

鰺の生き餌を付けて、大物仕掛けの準備は出来た。

ジギングの準備も出来て、ジグを落としていく。

ジギングに直ぐにアタリが来た。

竿が気持ちよい曲がりを見せている。

上がってきたのは、2キロ超のハガツオ。

「早速、良型のハガツオが来ましたね」

「良い感じの走りが楽しめました」と、笑顔だ。

まずは、一匹釣れたことで気持ちに余裕が出来る。

「今度は、新しい竿にアタリが欲しいですね」

ベイトを確認しながら、竿先に注意を払う。

すると、ゴッゴッと竿先にアタリが出た。

柔らかめになっている竿先が、海面に向かって曲がっている。

「何か来ましたね」

「良い曲がりしていますね」

「結構引きますよ。何やろかい」

Zさんとワイワイ言いながら、巻き上げていく。

「見えました…。えっ…鮫…」

海中に1メートルを超えるハンマーヘッドが見える。

その姿を見て、いっぺんに肩の力が抜けた。

「あー…こいつか…」

ハリスを切って、直ぐに逃がしてやる。

「気分を変えましょう。ポイントを移動します」

直ぐに次のポイントに移動する。

「ここも、ベイトは居ますよ」

大物竿に鰺を付けて、落としていく。

ジグも落として、二刀流で攻める。

アタリは、直ぐに来た。

「多分、青物です。カンパチだと思います」

Zさんの予想通り、上がってきたのはカンパチ(ネリゴサイズ)

「青物は居ますよね」

そんな話をしていたら、大物竿にアタリが来たように見えた。

巻き上げてみたら、鰺の生き餌が捕られている。

直ぐに新しい生き餌を付けて、投入する。

Zさんもジグから鯛ラバに竿を変えて、真鯛狙い。

鯛ラバにアタリが来た。

1キロ弱の、小型の真鯛が上がってきた。

夕方になって、鯖のアタリも出始めた。

「生き餌を鯖に変えましょう」

直ぐに生き餌を鰺から鯖に変えて、仕掛けを投入。

鯖が海底付近を元気に泳ぐ様子が、竿先から伝わってくる。

すると、竿先に変化が出た。

「来た。来ましたよ」

竿先が激しく、海面に突っ込み始めた。

Zさんが、アワセを入れた。

「あっ、抜けた。早かったか…」

鯖が半分に食いちぎられていた。

「早かったか…残念…辛抱が足りんかった」

生き餌を使った、アワセのタイミングの難しさだ。

「仕方ないです。また次、頑張ります」

夕方5時前、帰港した。