10月26日 悩みながら
台風の影響もあるのだろう。

波、ウネリが高く、沖合のポイントを攻めるのは難しい。

「北東の風が吹き始めたら、帰ってこようか」

悩みながら、兎に角大島内場に出てみる。

朝間詰めは、北の風が強い。

強い北風を受けながら釣り開始。

潮の色は、良い青色をしているが、手を漬けてみると生暖かい。

まるで、風呂のぬるま湯の中で釣りをしている感じだ。

これも、黒潮の蛇行が影響しているのだろうか。

この生暖かい潮が、魚の食いにも影響しているのだろうか。

カッンと小さく当たる。

または、竿を引ったくるようにアタリが来るのだが、途中で針が外れる。

極端なときは、海面に浮いてきて、タモ入れ直前で針が外れる。

そんな事の連続だった。

それでも、稲用さんが強いアタリを捕らえる。

針はずれを警戒して、慎重に時間を掛けてやり取りする。

ドラッグ調整も、慎重の上に慎重を期している。

上がってきたのは、71センチ、3.4キロのハマチ。

「虫は大丈夫かな…」と、暖かい潮に虫のことが気になる。

8時を回ると、風が北東に変わり始めた。

沖合に見える水島は、時折波を被り始めた。

「ちょっと、流すポイントを変えよう」

30メートルくらいの浅いところに移動する。

すると、稲用さんにアタリ。

上がってきたのは、カンパチ。

1キロ超だが、竿を引ったくる強烈なアタリを見せてくる。

「アタリが強烈な分、面白いですね」

しかし、次のアタリから又しても、針はずれが続く。

どうした物だろう、と悩んでしまう。

昼前には、強い北風の影響なのだろうか「船が転覆している。大丈夫ですか」と、仲間から連絡が来た。

やはり沖へ出るのは、厳しいようだ。

「船が転覆しているらしいよ。安全を考えて、今日は帰ろうか」

北風を正面から受けながら、波の方向に気をつけて帰港した。