開進丸
9月24日 小雨と激流
天気予報では、午前10時頃からは晴れマークになっていたが、雨は降り続く。
沖合に出ている仲間に連絡すると「流れが激流で、200ぐらむのジグで着底が1回しか取れない」
と、嘆いている。
「どれくらいの速さ?」
「2ノット以上はある。3ノット近いです」
「釣果は?」
「全然釣れません。釣りに並んです」
と、不調のようだ。
流れの速さや雨と風もあったので、内場からスタートすることにした。
釣り初めて直ぐに、西井さんにアタリが来た。
2キロ近い、良型のハガツオだ。
「ハガツオって、凄く引くんですね」と、ビックリした笑顔だ。
西井さんの出足は良い。
暫くすると、又してもアタリが来た。
今度は、ヤズだった。
「青物は、小さくても力が強いですね」と、笑顔だ。
それを見ていた、福田さん、吉田さん、四月一日さん、桐原さんも竿を持つ手に力が入る。
その福田さんにアタリが来た。
内場でも、下り潮が1.5ノット前後で流れている。
ジグが可成り流されていた模様で、ラインを巻き上げるのに時間が掛かっている。
手前に来ると、獲物が急に走り出した。
「ハガツオですね」
2キロ近い良型のハガツオが、上がってきた。
内場でも、潮が活きていればアタリは活発になる。
また、アタリが続けば、少々の雨も気にならない。
西井さんに、アタリが来た。
今度のアタリは、真下に突っ走る青物の走りのようだ。
何度もラインが引き出される。
ドラッグ音が響くのが、聞いてて気持ち良い。
上がってきたのは、3.2キロのハマチ。
益々船上は、賑やかになっていく。
船首で竿を出している四月一日さんに、アタリが来た。
しかし、一瞬でリーダーを切られた。
「リーダーがザラザラしています。何やったろうか…」
船尾で竿を出していた、桐原さんにアタリが来た。
鯛ラバに何か“大物”がヒットしたようだ。
これも、ラインが何度も引き出され、ドラッグ音が鳴る。
桐原さんが「今までで一番の強い引きです」と、ちょっぴり緊張の表情だ。
上がってきたのは、これもハマチ。
計量すると、3.3キロと西井さんを上回った。
「今日の大物賞だ」と、皆さんから祝福の声があがる。
桐原さんも笑顔だ。
その桐原さんにアタリが続く。
カサゴは「小さいから放流します」と、海に帰す。
イトヨリダイは「刺身が取れますね」と、血抜きしてクーラーへ納める。
桐原さんの隣で竿を出していた吉田さんに、強いアタリが来た。
針掛かりした獲物が、底走りしてなかなか上がってこない。
「ゆっくりやりますよ」
少しずつ、ラインを巻き上げていくが、巻き上げれば走られるの繰り返し。
その強い走りを耐えていると「あっ…」
リーダーが切られた。
「何かに擦れたかな…」と、残念そうだ。
気持ちを切り替えて、仕掛けを作り直し直ぐに投入する。
吉田さんに、直ぐにアタリが来た。
良型の鯖が上がってきた。
この後、吉田さんに鯖のアタリが連発する。
四月一日さんにも、アタリが来るのだが、思うように針掛かりしない。
今度は、西井さんにアタリが来た。
上がってきたのは、真ハタ。
「良い真ハタが来ましたね」「美味しそうですね」と笑顔。
西井さんの好調は、まだ続く。
「来た、何か来た」
と、又してもアタリが来た。
小気味よく曲がる竿。
上がってきたのは、1キロ超のハマチ。
「今日は、青物が釣れて嬉しいです」と、又しても笑顔。
しかし、この頃から雨が少々大粒になり、雨雲の切れ間も無くなって来た。
午後1時頃、もう少し頑張ってみたかったが、雨と風を避けて帰港した。