デカアオリを含む数釣りも! 条件さえ満たせば冬はアオリイカ釣りが楽しめるシーズンです【角田裕介氏連載記事浮きアオリイカ釣り 第27弾】
冬にデカアオリイカを狙うための条件とは?
浮きアオリイカ釣りのツノダです。今回は第27回目の釣行記。
前回の第26弾で、和歌山での晩秋アオリについて紹介させていただきました。
そして、今回は、初冬のデカアオリ釣りについて紹介させていただきます。
季節は冬、一般的にアオリイカが狙いにくいと思われがちであるが、条件さえ満たせば、デカアオリを含む数釣りが楽しめる時期でもあるため、毎年楽しみにしている時期である。
①風裏→波が穏やかである。
②海水温が高い潮が当たっている。→付近からアオリイカが接岸。
③月明かりのある干潮の時間帯→アオリイカの冬の補食のタイミング。
この、①~③を満たせば、比較的容易に冬のアオリイカ釣りをマスターできる。
そこで、①~③を満たした日に、釣友と3人で和歌山県すさみ町の地磯に向かう。
冬のデカアオリイカ狙いの条件①を満たす風裏を求めて地磯を歩いて探す
①の条件を満たす場所を探して、数ヵ所の地磯を歩き、探す。
天気予報の風・波の向き予報が詳細にネットで分かるが、実際に、現地に行ってみると、地形から微妙に異なることがある。
当日も、①の条件を満たす場所を求めて、3か所移動した。
夕方、4時に釣り場所を確定し、日暮れ時の5時頃から竿出しを開始する。
夕マズメ、沖から潮目が接岸する。良い潮が当たっている。
釣れそうな雰囲気に包まれる。
隣で、竿を出していた釣友の浮きがスパっと海中に消える。
糸ふけをとり、大きく合わせる。
「乗ったようです~。」
幸先良く、日暮れの地合いにアオリイカを見られただけで、今日は行けそうな気がする。
少し離れた位置で竿を出していた釣友からも、声が聞こえる。「乗りました~。」
釣友二人の連続ヒットに、次は自分!!と気合が入る。
18時の連続ヒットから1時間半ほど、当たりが遠のく。
連続ヒットのときに現れた沖からの潮目がなくなり、海が池のように静まり、まったく潮が動かない、お手上げモードだ。
2キロサイズのデカアオリ、ナイスボディーに魅了される
19時半。ほとんど動かなかった浮きが右へ右へと流れ始めた。
無風のため、潮が動き出したために、浮きが流れたのだ。
次の瞬間、スパッと海中に浮きが消し込む。
糸ふけを取ると、アオリイカ独特のジワーッとした重量を感じたため、大きく合わせる。
竿が軽く曲がる。可愛らしいアオリイカ独特のパワーを感じる。500グラムであった。
坊主逃れで、ひと安心。これで、気が楽になり、気長にアオリイカの当たりを待てる。
20時すぎ、再び沖からの潮目が接岸し、自分の浮きが潮目の中を漂う。
潮も干潮に向け大きく下がりだし、デカアオリが出現する確率が上がると期待していた次の瞬間。
浮きが海中1メートルほど沈み、イカの居食いの当たりを示す。
デカアオリの補食シーンだ。
20秒ほど待ち、糸ふけをとると、デカアオリの特徴の根掛かりを思わせる重みと同時にジワーと浮いてきそうな感覚が伝わった瞬間、自身後方へと渾身の合わせを入れる。
竿がひん曲がり、スプールが逆回転。
ジッジッジ~っと。ラインを出される。
トルクのあるジェット噴射時にラインをジッジッジ~っと出される。
竿を立て、デカアオリのパワーに耐え、竿のパワーでデカアオリを浮かせる。
焦らずにやり取りをする。数回のジェット噴射を我慢して、水面に姿を見せたアオリイカは、大きくエンペラを動かし優雅な泳ぎ姿を見せてくれる。
この、水面に現れるデカアオリのエンペラの優雅さには、いつも感動する。
2キロサイズのナイスボディーに魅了される。
このサイズと出会う確率が①~③の条件を満たせると高まる。
春よりも、比較的簡単にデカアオリと出会える気がする。
本格的な冬シーズン、和歌山県南部など暖かい潮が当たる釣り場でデカアオリ狙ってみて下さい
その後も、デカアオリとの出会いを期待し、浮きの反応を待つが、当日の最大の地合いの21時半の干潮のタイミングに、赤イカの当たりが連発する。
臆病なアオリは、もう出ないだろうと思っても、最大の時合いのため、竿を出し続けるも、赤イカとチビアオリを追加できただけで、更なるデカアオリとの出会いは次回への楽しみとなった。
さて、本格的な冬シーズンが始まっています。和歌山県南部など、暖かい潮が当たっている釣り場では、デカアオリが釣れているという情報が入ります。①から③の条件を満たせば、冬でも、アオリ釣りが楽しめますので、デカアオリを狙ってみては、いかがですか?