アオリイカが釣れはじめるまでは近くて快適なとっとパークでの青物面白い!【角田裕介氏連載記事浮きアオリイカ釣り 第17弾】
アオリイカ浮き釣り釣行記、第17弾
浮きアオリイカ釣りのツノダです。今回は第17回目の釣行記。
前回の第16弾(アオリイカの釣況に黒潮の大蛇行の影響は…?)で、黒潮大蛇行の影響(低水温)でも、月明りのプラス要素があれば、について紹介させていただきました。
今回は、2月に、さらに海水温が下がった厳しい状況で釣行した3度の釣行を紹介させていただきます。
和歌山県白浜町で熱帯魚が低水温の影響で浜に打ち上げられたと報道される。地元の人は、海が凍っていると表現するほど、海水温が低下する。アオリイカの釣果情報も入らない。しかも、北西風爆風の真冬の天候が続く。
そんなときでも、アオリイカ釣りに対する情熱は失わない。いつものように釣行スケジュールを考える。北西風の風裏となり、海水温が安定している場所を探し、三重県熊野市の地磯を選ぶ。
2月末、四季の釣りテレビ撮影の予定があったため、いかに大きく、綺麗な個体が釣れる場所を探す必要があった。前回、この時期に撮影した番組(アオリイカ!ウキ釣りへ狙え良型!/四季の釣り/2015年3月6日OA)は、串本大島の地磯であったため、違う場所を選定したい。
そこで、熊野の地磯を思いつく。
アオリイカの浮き釣り、熊野の地磯へ釣行
道中、尾鷲の釣り具屋「海渡」で活きアジを購入する。
15時、釣り場に到着する。
同行者の早さんは、久しぶりのアオリイカ釣りであったため、開始1時間は、キャストの練習を繰り返す。
夕マズメ、完全に日が暮れたタイミングで、私の浮きが海中に約1メートル沈んだ位置で留まり、デカアオリ特有の当たりの居食いを示す。
テンションマックスで糸ふけをとると、アオリ独特の重みがまったく感じられない。活きアジの生命反応もない。
糸をゆっくり巻くと、アジより若干の重みがジワーと感じる。
力いっぱい合わせる。残念ながらヒットせず。仕掛けを回収する。
アジを確認すると、イカがかじった跡が残っている。チビアオリか赤イカの当たりか?
その後も同じような当たりが続くがヒットに持ち込めない。
海水温が低下すると、決まってチビアオリ、赤イカ、スルメイカ、ヤリイカなどの反応が増え、本命デカアオリは厳しくなる。
今日は、ダメかな~っと弱気になる。
そんなとき、早さんが、こっそりとやり取りをしている。
近づくと、水面に細長いイカが泳いでいる。いっきに地上に抜きあげる早さん。
ナイスサイズのヤリイカであった。さっきから当たっていた正体がこれで判明した。道理でヒットしにくいはずだ。
アオリと違って、細長いヤリイカは、合わせても、イカ針にヒットにしくい。
早さんは、真面目で素直な性格から、キャストと合わす練習を繰り返したことで、釣果につながったようだ。
本命アオリイカはアタリなくヤリイカに続いて上がってきたのは・・・
続いて、私の浮きが海中に約1メートル沈んだ位置で留まり、海面が電気浮きの灯かりでボワーっと照らされている。
いつもなら、居食い=デカアオリと考えるが、今日のパターンから、ヤリイカと思い糸ふけをとり、力いっぱい合わせる。
次の瞬間、まさかの格闘が開始される。
ここまで竿が曲がるのか!?っというほど竿がひん曲がり、8キロのメジロを釣ったときよりも重たい10キロを超えるだろうパワーを感じると同時に、ドラッグが逆回転。強烈な走りと重みだ。
こんな夜間にブリ?と思った瞬間、魚の走りが40メートルほどで止まった。このサイズの青物なら、経験上、いっきに、100メートルはラインが出るはずだ。青物ではない。ランカーサイズのヒラスズキか?でも、スズキにしては、よく潜る。そんなことを考えながら、20分は、巨大魚と格闘した。10キロを超える巨大エイを釣ったとき、重みとエイ独特のホバリングの間を感じたが、今回は、凄まじい重みと潜りを体験する。ようやく水面に魚影を確認する。
デカくて太い。1.5メートルは超えている。スズキ特有の口の大きさやエラではない。エイのような羽もない。
「うわ~。サメやんか!」と腰を抜かす。とんでもないデカさだ。
魚が完全に浮いたところで、60センチ枠のタモに入れようとするも、枠をはるかに超える個体で入らない。なんとかタモに入れたところで、サメが全筋肉を使いねじれて暴れる。あまりに凄まじいパワーでタモから脱出を試みる。サメの重さで瞬時にタモを地上に引き上げられない。次の瞬間、サメは全筋肉で飛び跳ね、フックオフ。凄まじかった。
いつ10キロのブリが来ても闘えるように、タックルは万全であったため、この20分の格闘を制することができたが、ネットインまで持ち込めたことで、タックルに対する信頼がさらに増した。やり切った充実感で満たされる。
続いて、早さんもサメらしきに、仕掛けを切られ、納竿とした。早さんのタックルではラインブレイクは仕方ない。
翌週、和歌山県南紀周参見町の地磯に向かう。道中、江住の釣り餌爆釣で活きアジを購入。
地磯に到着、タックルを準備する。イカ墨の跡を発見したことで、タックルの準備中にソワソワしてしまう。
久しぶりの同行の布さんは、イカ墨を見て焦せり、ソワソワしながら、タックルを準備するも、焦りからシモリ玉がなかなか通らない。
期待の夕マズメも、当たりがない。なんか、おかしい?なぜアオリの反応がない?完全に日が落ちたとき、同行の鈴木さんが、ひと際、大きな叫び声で乗りました~っと叫んでいる。鈴木さんの手に持つ竿はひん曲がり、ドラッグが逆回転。鈴木さんのやり取りを見ていると、アオリでない!!もしかして!?この前のパターンでは?
数分後、海面に浮かんできた魚影を確認すると。
前回より、二回り小さいが、前回の反省からタモに入った瞬間、瞬時に地上に引きあげる。
サメがいたら、間違いなくアオリが当たらない。
そのため、サメをさばきサメの血を海に流す。サメは、サメの血を嫌がり、その場からサメが消えると漁師から教えてもらったことを思い出す。
しばらく、当たりが遠ざかる。サメの当たりもない。そろそろアオリの登場か!?っと期待が高まる。
次の瞬間、少し離れた位置にいた布さんから、乗りました~っとハイテンションの声が聞こえる。
近づくと、え?? さっきと同じ魚の引きだ。嘘やん!まだ続くのか!?
サメの当たりが続き、納竿とした。
さばき、血を流して解体したサメは、かば焼きと唐揚げで美味しくいただきました。
これでは、四季の釣りの撮影は大ピンチである。さらに、もう一度、釣行するも、またまた、サメの襲撃にあう。これほどまでにサメが続くのか?
3釣行アオリの当たり0、サメの当たりのみと、ここまでアオリの気配を感じられない釣行は、アオリイカ釣りを始めて16年で初めての経験である。それほど、20数年ぶりの黒潮大蛇行の影響は大きい。
ただ、撮影は2月末の満月まわりの潮で月明りが潮の下げと重なる最高のタイミング(最高のプラス要素が加わる)での釣行だ。月明りで、アオリは釣れると期待できる。この3度の釣行とは違う。月明りさえあれば間違いなくアオリは釣れると自信を持ち、撮影日を待つ。
四季の釣り撮影当日は荒天のためアオリイカ狙いは断念してとっとパーク小島へ
撮影日の数日前の天気予報で、撮影日の月明りが期待できる時間帯に、和歌山県は、春1番の強烈な南風が吹き荒れると報道される。海に近づくのは危険な状況が予想され、撮影日を延期してもらえないか相談するも、日程変更はできないようだ。
撮影日の前日の天気予報を確認すると、やはり、撮影の日暮れから晩の時間帯は、春1番の大荒れで、南風が15メートル吹き荒れるようだ。これでは、南紀でアオリイカの撮影は、とてもできない。残念ながら、アオリイカの撮影は中止となる。
そこで、代案策、とっとパーク小島での釣り撮影が私とは別に行われるようだ。とっとパークでマイワシのサビキ釣りの撮影のようだ。
何気に、とっとパーク小島の釣果情報を確認すると、なんと「青物祭り」ではないか!!凄い数の青物が釣れている。しかも、釣り方は、サビキでマイワシを釣って、マイワシを活き餌に青物を釣っているようだ。これは、私の得意ジャンルの釣り。っということで、アオリイカ撮影中止から一転、撮影のサポート役で、登場させていただきました。
夜間大荒れ予報の日の日中穏やかな海、荒れる前は、よく釣れるっと良く言う言葉通りの結果となる。詳しくは放送終了後の、次回、コツや裏話を紹介できればと思います。
番組は、あくまでサビキ釣りがテーマでしたので、私の青物はカットされるかもですが、番組放送後、青物について紹介できればと思います。
私のタックルで、なんと、7~8本は、青物出ましたので、番組に映っていればいいのですが。
次回、釣れる釣れないの釣果の差は・・・・・。仕掛けとイワシの扱い方等を紹介できればと思っています。
アオリイカが釣れだすまでは、近場のとっとパークで青物釣りかな?
3度の釣行当たりなしでも、アオリイカへの情熱は失っていませんが、正直、とっとパークの快適さに惹かれています。