大型連休後のデカアオリ状況
浮きアオリイカ釣りのツノダです。今回は第32回目の釣行記。前回の第31弾で、5月17日(金)放送のサンテレビ四季の釣りについて紹介させていただきました。そして、今回は、大型連休後に突然発生した、デカアオリ祭りについてお伝えさせていただきます。
5月17日放送分の四季の釣り撮影では、悪天候の中、なんとか、アオリをゲットし、番組スタッフ的には、所謂取れ高OKの◎の釣行でしたが、自分的には、2キロサイズのアオリが釣りたかった心残りがありました。
アオリの当たるサイズまでは選べないと言い訳っぽいことを2度も発言してしまいました映像が、まもなく、四季の釣りHPからアップされますので、良かったら、ご確認ください。
2キロアップを求めて
前回レポートで、4月末の四季の釣り撮影時点での和歌山県中紀でのアオリイカ釣果状況は、海水温が低く、アオリが接岸している個体が少なかったのが、撮影翌日から海水温が上昇、デカアオリの大きな群れが接岸しだしたとお伝えしました。そこで、撮影で手にすることができなかった2キロアップが釣りたく、大型連休後、連日2キロアップが釣れている絶好調な和歌山県有田の岬先端に、マイボートで向かいました。
昼1時、和歌山IC付近のマルニシ和歌山インター店で、活きアジを2人で20匹購入。
浮きアオリ釣りで大切な要素である活きアジの鮮度を保つため、パワーポンプを活用し、元気な状態でアジを搬送する。有田の砂浜からマイボートをエントリーし、岬先端の藻場上にアンカーリング。デカイカが藻場から出現することを期待する。藻場に入ったデカアオリは、日中に小魚を捕食し、夜間は産卵モードのため口を使いにくいと言われている。そのため、日中、いきなり当たることが経験上多いため、油断は禁物だ。
マイボートから藻場を狙う
1投目、藻場の直上に活きアジを留める。水深は8メートル。底から藻が茂り、藻が最大4メートルの長さであるため、タナを4メートルに設定すると藻がイカ針に引っかかる。そのため、タナを3メートルに設定し、藻にイカ針が掛からないようにする。海中では、藻の直上に、活きアジが漂っているイメージで、藻の中にいるデカアオリに猛アピールとなるはずだ。
1投目、着水した浮きが浮いてこない。元気な活きアジが潜っただけだと思いがちであるが、油断は禁物。糸ふけをとると、竿先が、アジが泳いでいるだけなら、アジの泳ぐコンコンとヒレを振る感触が伝わるが、コンコンではなく、ジワーっと重たい藻が引っかかったような感触が伝わる。次の瞬間、大きく合わせる。合わせる前にジワーッと重たい藻が浮いてきた感触が、合わした後、アオリ独特のジェット噴射でスプールが逆回転。何度も、デカアオリのパワー溢れるジェット噴射に対して、竿を立て耐える。
1800グラムのナイスサイズを1投目で釣り、気分は高まる。
1投目で釣れた時のジンクス
藻の直上に、活きアジを留めることができる浮き釣りの利点を活かした釣果である。
1時間後、同行者の浮きが海中に消し込み、大きく合わせる。竿先が大きく曲がり、スプールが逆回転。3キロアップのアオリを想像させるパワーだ。次の瞬間、竿先を叩き、底に向け、潜られる。魚?潜られることを、竿を立て、竿の力でなんとか耐え浮かせる。
60センチサイズのマゴチであった。今シーズン、同行者2匹目の外道でのマゴチ登場。アオリを狙っていて外道で釣れて美味しい魚トップ3(ヒラメ、ヒラスズキ、マゴチ)にランキングする最高の食材だ。
さらに、1時間後、藻場の直上に活きアジを漂わせている同行者の浮きが再び海中に消し込む。次の瞬間、同行者は、渾身の力で合わせる。竿がひん曲がり、デカアオリ独特の力強く、ストロークが長い、ジェット噴射が開始される。竿を立て、ジェット噴射を耐え、アオリを浮かせる。
2100グラム。2キロアップのナイスサイズだ。
次は自分もと意気込むが、その後2時間デカアオリの出現を待つが、出現なく終了となる。1投目で釣れると、なぜかその後当たりがないことが経験上多いようだ。嫌なジンクスを思い出した。ただ、2キロアップが出現してくれただけで良しとしよう。
帰宅後、同行者からもらったマゴチを刺身でいただく。家族全員が、美味に大興奮。
浮きアオリイカ釣りをしていると、アジを泳がすため、美味な高級魚がしばしば登場することが、それまた、この釣りスタイルの嬉しいところ。次回への英気を養い、1週間後、同行者と再び有田の海上へ。2キロアップを釣る気満々の1週間であった。
1週間後、再エントリー
早朝、海上で、アジを泳がしていると、同行者の浮きが海中に消し込むと同時に異常なほどのスプールの逆回転。3キロのイカがジェット噴射時に、ジーーっとドラッグが出るようにドラッグ力を設定している。それが、数秒で100メートルはラインを出される。恐ろしいパワーだ。やり取りすること数分、パチンっとラインブレイク。おそらく、ブリサイズであっただけに残念だ。前回のマゴチに次ぐ、ブリらしきのヒットに、同行者の‘もっている’力を感じる。
あれ?浮きないな?
その後、4時間まったく当たりなく、無意識に藻場に仕掛けを投入しなおす。ボーっとしていたため、着水した浮きが浮いてこないことに、すぐ気づかなかった。数分後、あれ?浮きないな?糸ふけを無意識にとると、あれ?藻??根掛かり?ここで、スイッチオン。根掛かりと思った瞬間、万が一のアオリが乗ったことを考え、渾身の力で大きく合わせたと同時に、スプールが逆回転。ドラッグが出される。竿がひん曲がり、デカアオリ特有の力強く、ストロークが長い、ジェット噴射が開始される。これは、デカい、重いと思わず叫んでします。何度となく、ジェット噴射で、デカイカは抵抗する。このパワーを感じたく、毎年、チャレンジしているのだろうっと思いながら、やり取りを楽しむ。
胴43センチ 2860グラムのナイスサイズを手にとり、喜びを感じる。
興奮が止まらない。同行者に写真を撮ってもらっていると、同行者の浮きが消し込む。急いで、大きく合わせる同行者。次の瞬間、デカアオリとのやり取りが開始される。
2700グラム。同行者の自己記録更新の記念すべき1杯となった。
写真撮影後、気持ち良く納竿とした。
帰宅後、アオリのワタと、きぬさやを味付けなしで炒め、最高の酒のアテとして、堪能した。
今年の和歌山のアオリ状況
不調だと思っていたら、大型連休後、突然、2キロから最大4キロを超える個体が、中紀に接岸し、思った以上に長い期間、5月末時点で、相当な個体が釣果情報としてあがっている。一方、5月末、例年好調な大阪府南部の釣り場ではアオリの釣果情報があがってこない。中紀の藻場は、ワンド奥に存在し昨年の3度の台風の直接的な影響が少なく例年通りの藻場を形成できているのに対して、大阪府南部の藻場は沖に面しているため台風の直接的な影響から相当なダメージを受け、例年通りの藻場が形成できていないことが原因なのか、個人的に、考えている。6月に入り、例年通り、大阪府南部や明石周辺で、アオリの大きな群れが入ることを願うばかりだ。