投げ釣りのマナー&モラル 後編【中本嗣通氏連載記事No.36】 | カンパリプラス

掲載日: 2015/04/27

投げ釣りのマナー&モラル 後編【中本嗣通氏連載記事No.36】

毎度です

もうすぐ大型連休のGWです。すでにこの大型の連休を活かして楽しい釣行計画を立てられている方も多いと思います。…が、そんなウキウキ気分に水を差すようでスイマヘンが、往復路となる道路の渋滞は考えていますか?

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その昔、GWに隠岐の島へ釣行した帰路のことです。連休終盤の夕暮れ時とあって、なんと中国道の落合インターから宝塚TNまでの大渋滞の列にハマッてしまいます。こうなれば覚悟を決めて、運転者には悪いと思いつつも後部座席でひと眠りといきます。一時間後に目が覚め、運転者に「ここはドコや?」と尋ねてみると「一時間前にお前が寝たところから200㍍ほど先や…」という答えに愕然とします。

そこで、もうひと眠り。再び目が覚めて「ここは…?」と尋ねてみると「二時間前にお前が寝た場所から500メートルほど先や…」という運転者の脱力感に満ちたチカラない答えに、さすがに「そろそろ運転、代わったろか?」と言ったオッサンなのでありました。

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まっ、家族サービスをさぼって自分勝手な楽しい連休釣行を実行してまんねんから、少々キツイ“渋滞地獄”にズボッとはまるのも「ソレもまた良し!」なのかもしれまへんな

 

 

さてさて、投げ釣りのマナー&モラル編の続きです。

ビギナーさんがよく失敗するマナー違反としては、潮流によってラインが流される釣り場でキャストした竿を「長時間にわたって放置する」行為があります。

ある激流釣り場での出来事ですが、潮上で釣っていたビギナーさんがリールを“ドラグフリー”に設定したまま釣り座を離れ、おかげで激流に引っ張り出されたラインが潮下へ流されて潮下で釣っていた全キャスターがラインを交差させる『大オマツリ大会』になったことがおました。

ビギナーといえば太いラインに軽いオモリを好んで使う傾向が強いだけに、できればラインが流れるような釣り場ではキャストした竿を放置せず、流されるラインを監視することでオモリや仕掛けの位置を常に把握して、できるだけ潮下の釣り人に迷惑をかけないように心配りが欲しおまんな。

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そして、よしんばオマツリになった場合には「すんまへぇ~ん」とひと声を掛け、ニコッと笑顔を作って気持ちよくラインを解きほぐしてやれば、お互いの嫌な気分もほぐれるというモノ。ナンといっても、この手のトラブルは「お互い様」が前提でっからネ。また、解きほぐすことが難しい複雑なライン絡みを引き起こしたケースでは、まずは自分のラインや仕掛けから先に切って作業を行なえば相手の心証を害さないモノ。さらに、このとき無キズで返ってきたオモリや仕掛けを笑顔で相手へ手渡しで返還するような行動をとれば、以後のお隣さんとのトラブルは問題なく処理できるようになるハズです。

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それと、テトラ積みなどの護岸下部から釣っている人がいるのに「頭越しのキャスト」する強引なビギナーも時折みかけるが、これもマナー的には完全アウトでんな。何よりも先客の頭越しで行うキャストや仕掛けの回収は、真下で釣る人にとっては危険な行為以外の何物でもないということを理解してほしい。

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これはかなり昔の淡路島での実話ですが、そんなシチュエーションで回収中のテンビンオモリが護岸で釣っていた人の体へ当たり、スゴイ口論になった場面に出くわしたことがありました。この事例は真下で釣る人にもっとひどいケガを負わす重いトラブルに発展するケースも考えられるので、護岸の上から釣るときには必ず下部に釣り人がいないかどうかを確認してからキャストするように心がけまひょな

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