エサ取り名手、カワハギ【中本嗣通氏連載記事No.14】 | カンパリプラス

掲載日: 2013/03/30

エサ取り名手、カワハギ【中本嗣通氏連載記事No.14】

毎度です
僕の記憶では、少年ジャンプの定価がまだ¥100だった昭和49年(1974年)ごろから連載が始まり、現在でも長期にわたって連載が続いているマンガといえば秋元 治が描く『こちら亀有公園前派出所』。 でっ、なんとミックスが184巻を数えるというから驚きです。

僕の記憶どおりならば、連載から今年で39年を迎えるという長寿マンガですが、さすがにマンガだけあって主人公の両津勘吉はいつまで経っても30前半のままですし、サブキャラの超絶大金持ちの貴公子:中川や超々セレブな麗子も20代半ばで年を取ることなくマンガの中で活躍中です。

…ところで、よくよく考えてみれば、岳洋社から発刊されている関西唯一の総合釣り雑誌『月刊:関西のつり』にこのオッサンが綴る「やめられまへん! 投げ釣りはっ」も平成2年(1990年)から連載を始めて、早や23年を数える長寿連載釣行記ですやんか♪

その途中には各エリアの名人キャスターと対戦をする「武者修行編」や、読者キャスターと対戦する「N1グランプリ編」を挟みつつ、何とか現在まで続いています。 前述した『こち亀』と比べれば見劣りするものの、それでも飽き性なくせにコレだけの長い年数をどうにかこなし続けた自分を褒めてやりたおますわ。 いや、ホンマに…。

しかし、『こち亀』との大きな差異は変わらぬ登場人物に対して、主人公であるオッサンが連載当初の昔と比べれば、仮面ライダーもビックリの「変 身 ‼」ぶりで、今となっては体型がショッカーの改造人間なみの醜さになっているところでっかな…(泣)

でもまっ、もうチョイの間はがんばって、何とか連載を続けたいと思てまんねんわ

てなことでぇ~、今回は『カワハギ』がお題でっせ

30㎝UPの大型カワハギを狙って四国南西部や離島エリアにまで遠征するキャスター達にいわせると、あのエサをかすめ取るのが上手いカワハギのオチョボ口に意図的にキッチリとハリを掛け“キュキュンッ”と手元に伝わる心地よい金属的な突っ込みを楽しくて仕方ないとのこと。

たしかに晩秋のカレイ釣りに釣れてくるカワハギも、25㎝を超える型になれば最後にはヨコ走りするほどの馬力で強烈な抵抗みせてくれまんな。 それに壱岐・対馬辺りの遠征釣行でハリに掛かる30㎝サイズともなると、その売れっ子漫才師並みの突っ込みパワーにはビックリさせられます。 (「突っ込み違いやろォ~!」という突っ込みは入れないでネ

しかし、このカワハギを狙う大きな理由はその食味。 味に疎いこのオッサンでも、その美味しさは充分に知っています。 特にお気に入りはたっぷりのタルタルソース(スーパーいかり特製品が絶対に最高 ‼)で食するフライで、そのホッコリとした甘みのある美味しさときたら、数ある白身フライの中でも最上位にランクされまっせ。

でっ、僕がカワハギを狙うケースといえば、その美味しいフライを食べるためという食い意地の張った理由が主になります。狙う釣り場といえば初冬~早春に大型が狙える紀伊半島の南紀~紀東の磯場が多おまんねんな。 このエリアで釣れるサイズは、概ね20㎝前後がレギュラーサイズ。しかし、ときには27~30㎝を超える大型も飛び出してくれまっせ。

肝がパンパンに肥えてくる晩秋~初冬は、カレイ狙いの他魚として大阪湾~淡路~徳島、鳥羽エリアで15~20㎝という中小型の数が釣れ、カレイに振られた悲しいキャスターを慰めてくれまっせ。 だから、カワハギのポイントは外海に面した磯場のシモリ底から内湾の砂泥底まで広範囲にわたって生息しており、多様な場所で狙えることになりますわな。

てなことから言うと、カワハギを攻めるための目安になるのが障害物でっしゃろな。 岩盤~ゴロ石までという大小のシモリ類や漁礁、海藻地帯の周辺が有力候補。それらの障害物の際へ正確にエサを持っていくように心がけたい。

時合いは、やはり潮がよく動く時間ほど活発にアタリが出ます。また、ベラと同じく活動するのは日中のみで夜釣りでは釣れず、曇天よりは晴天の方が活性は高おますで。 ただし、荒れや水潮に弱く、穏やかな凪ぎの状態がベストなコンディションでんな。   でっ、ホバリング状態で水中を浮遊し、音もなくエサを齧り取る“エサ取り名手”であるカワハギを釣るための最終兵器といえば、伸びが殆ど無いことで感度が抜群なPEラインですわ。同じくPEラインの太番手をチカラ糸にした感度良好のラインシステムを組み、これに吸い込みのよいささめ針『中本SP:大キス』(S)~(M)を使用したショートタイプの自作仕掛けか、ささめ針の達人直伝シリーズの対カワハギ仕掛けである『桃華:カワハギ』がよろしおまっせ♪

このラインシステムで挑めば、いくらカワハギがエサ取り名手といっても海底に這わせた仕掛けに付いたエサをついばむ時になれば仕掛けを引き動かすことになります。ナイロンラインでは消されてしまうこの動きや感触も、PEならば概ね手元へと伝わってきますから、後は当日の合わせのタイミングパターンをつかめばOKでっせ。   また、常時ハリに少しでもエサが残っているように打ち返しを怠らないのも、この釣りのキモやといえまんな(炎天下におけるこの作業がカワハギ地獄変で…)。 活性の高いときのエサは安価なアオイソメやイシゴカイで充分ですが、喰い渋り時や大型狙いとなると、その臭い体液で集魚効果の高いマムシ、チロリが有効性を発揮してくれまっからネ

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