今回のお題は「イシモチ」の巻でっせ 【中本嗣通氏連載記事No.13】 | カンパリプラス

掲載日: 2013/03/07

今回のお題は「イシモチ」の巻でっせ 【中本嗣通氏連載記事No.13】

毎度でおます

僕が大好きなアーティストの一人にYOUMINGこと松任谷由美がいます。

彼女の70年代後半のアルバム『時のないホテル』に入っている名曲「よそゆき顔で」の2番で歌われているが「砂ぼこりの舞うこんな日だから、観音崎の歩道橋に立つ…」のフレーズ。

このフレーズに出てくる“観音崎”が、じつは首都圏における地磯からのカレイ釣り場として有名ポイントであったと後々に知って、感心しきりですわ…

ホンマ、恋愛と結婚の境界に揺れる女心を歌った絶妙の歌詞とキャッチャーなメロディが絡み合い、前述の歌詞に続く「ドアの凹んだ、白いセリカが、(歩道橋の)下を潜って行かないか…」というフレーズでダルマやLB(リフトバック)のセリカを思い浮かべる世代には胸が熱くなる名曲と、なぜか磯場からのカレイ釣りの映像をリンクさせて聴いているオッサンなのでありました。

さてさて、話は変わって今回のお題は「イシモチ」の巻でっせ   俗にイシモチと呼ばれる魚はシログチニベ(orコイチ)という2~3種類に分けることができまんねんな。

シログチは20~30㎝級から大きくなってもせいぜい40㎝前後といった型ですが、ニベに関しては40㎝前後がレギュラーで50~60㎝までにも大きくなることから、魚体サイズにひと回り以上の違いが出てきます。 その他にも体長が100㎝以上にも育つ肉食の大ニベなる種もいますが、これは南方系で、関西圏の投げ釣りで釣れるようなことは、まぁ、おまへんやろな。
でっ、投げ釣りで人気があるのはもちろんより大型に育つニベの方で、その重くトルクフルな抵抗に魅せられて釣り場へ通うキャスターも少なくおまへんで。 このニベといえば瀬戸内エリアで盛んに狙われているターゲットで、山口~広島という瀬戸内海西部から瀬戸大橋が架かる塩飽諸島~小豆島、淡路島~神明間と、瀬戸内エリア全域の広い範囲が釣り場になりまっせ。

ただ、シログチの数が圧倒的に多い太平洋側でも真水の影響を受ける河口近くの釣り場などでニベは釣れますが、瀬戸内エリアほども型がそろわない上に以前は製紙工場などの廃液の影響で奇形魚も多かったこともあり、僕の周りでは狙うキャスターは少なおますな。

ポイントは潮通りの良い砂泥底の海底で、底潮が当たることで餌が溜まりやすいシモリ沿いやカケ上がりなどの海底の起伏に沿ってゴカイの仲間、ボケやシャコなどの甲殻類を捕食するために回遊しているようです。 このときニベが群れで行動していることから、アタリがあれば同ポイントへ手返しよく打ち返せるか否かで釣果に差が生まれることになりまっせ。

ニベは基本的には夜行性なので、本格的に狙うには夜釣りが有利です。 釣期は夏にインし、秋口からカレイが釣れる晩秋~年内いっぱいまでは大型が狙える好シーズンだといえます。
時間的な時合いを迎えるのは、概ね夜の7~11時、朝の3~5時といった時間帯が有望でんな。その時間帯内に潮流の変化が起きるときに時合いが訪れるパターンが殆どですわ。

ただしでんな、日中でも曇天ならばニベの喰いは立ち、そんな日はアタリが途切れないことから爆釣のチャンスでっせ♪
エサはマムシがスタンダートだが、夏季にはチロリがバツグンの効果を見せてくれます。瀬戸内エリアでは餌持ちの良いコウジも喰いの良いエサでんな。 また、中~近投のポイントではボケ類に爆発的な喰いをみせるケースもおます。

仕掛けはカレイ仕掛けに順ずるスペックでOKだが、ハリスは大型の他魚を想定して5~6号の使用が無難。 ハリには汎用で万能といえるささめ針の『改良カレイイレグ』13~15号がバッチリだと思いまっせ。

さて、お世辞にもお味の評価が高いとはいえないと思い込んでいたニベ、シログチだが、最近になってその評価が一変しましたで。 …というのも、TVの釣り番組の収録で釣りたてのシログチの握り鮨を寿司屋さんで食した時、まるで鯛か鮃のようなそのお味にビックリ!

さらに釣友が釣りたてのニベから素早く内臓を除いてくれた物をバター焼きで食したが、これも脂が乗ってマイウゥ~でおましたわ。 でっ、それからはイシモチの類が釣れたならば、コッソリと内臓を抜いてクーラーに納めている僕でおます