明けましておめでとうございます!ってか、もう2月(笑)
大阪フィッシングショーも目前です。
1~2月と言えば厳しい冬真っ盛り! ここ但馬では例年の雪に比べ若干少な目でありながらも凍てつく日が続いています。
このまま大雪にならずに春を迎えて欲しい思惑ながら、節分前後の寒波は厳しく海もまだ我々の目には鉛色の体を見せています。
しかしポツポツと春の便りが聞こえてくるのもこのタイミングです。
春告魚として名高いメバル。 今回はそのメバルについて但馬周辺のひとつのパターンをご紹介します。
山や里に降る雪は融け、雪代(ゆきしろ)となり肥沃な水を川へ伝え、そして海の養分を豊富にしてくれるありがたいモノでもあり、プランクトンが我々釣り人にとっても欠かせない産物。
しかし、この雪代と言うものがまた曲者でして、時期やポイントで活性を上げ下げするのです。 大きくは河口周辺や湾内では流れ込みなどのポイントを想像して貰えればOKかと思います。
但馬では通年、居着きも居ますが、活発に動きだす(ルアーに反応しだす)のが海水温が冷水系へと変化しだす11月~12月頃。 気温もぐっと落ちてきますので水温は高めに思えますが、10月辺りから比べると北または北西の風も強くなり、釣りの対象となる水深10m以浅の表面温度はかなり下がってきています。
この時期では赤や黒系のメバルは数が望めますが型が揃わず、回遊性の強い青系のメバルなら良型が狙えます。
雪代もまだ入らず、河川の水温は海水に比べやや高め。 河川の影響を受けやすいポイントではベイトの活性が上がるので自ずとイーターとなるメバルが寄ってきています。 メバル凪とは言いますが、実際は少し波気がある方が食いが良いと言われるのはこの時期ですね。
真水に比べ、比重は重く冷たくなりつつある海水は河川からのやや温かい水を浮かせます。 この際に少し波があると程よく撹拌してくれ、ベイトの活性を上げるべく全体の水温を温めてくれるのです。
さて今の時期となるとどうでしょう?
河川から流入する真水は雪代が混じる。 木々や山肌を伝った水は養分を豊富であるが冷たく、河口から流れ出す真水は海水との比重に反して底へ底へと潜り込もうとする。
動物性プランクトンも浮かず、ベイトは河川の影響の少ない周辺や深場へ散り、雪代の多いデイライトでは釣れなくなり、ナイトゲームに分が出る一因ともなる。
これが春ともなると、雪代もまた有難いシロモノへと変わるが、現時点では歓迎出来るものではないんですね。
狙うポイントを探す条件として航空写真で河川を探し潮の流れを考えながら影響を受けそうな地形はパスするのが私の選び方。
数と型、メバルもまた楽しみ方は人それぞれなれど、良型狙いで手っ取り早いのは過去のデータからのセレクト。
海水温の高い時期は深場に、そして冷え込んでくる時期には浅場へと数個体で移動してくるのが良型の行動パターン。 現在はメバルも鮭の様に自分の産まれた水を覚えており、産卵の為に戻ってくる回帰性が分かってきています。 自分の記憶や情報の中で良型が出たポイントがあれば同じ様な条件下の中でまた出会える確率も増えるであろうと思われます。
今年の但馬は少し遅れている様に感じます。今年は関東にも大雪が降りましたね。 またもや異常気象の片鱗を見せつつある地球ですが、思いもよらないポイント、タイミングで爆ったりするのも影響を受けてるのだろうか?
産卵も少しばかり遅れてます。 メバルといえば卵を産むのではなく、お腹の中で孵化させて稚魚を産む卵胎性の魚。 釣り上げた瞬間に己の身の危険を感じ、遺伝子を残すべくポロポロと稚魚を産みながら釣り上がってくる個体もある。
健気です。 釣り人は鬼の手を持ちながら、同じ生き物としてこの時ばかりはリリースしてやる仏の心を持つ余裕も持ち合わせて頂きたい。
メバルは白身魚の中でもほんのりと甘味があり、刺身は勿論、煮物、焼き物、揚げ物など、どんな料理でも旨味のある絶品です。 私自身も大好きで酒の進むことこの上ない!
しかしメバルは大きくなるのに恐ろしく時間を要する魚でもあり、乱獲だけは避けたい魚種であると私は考えます。
前後しますが、古くから言い伝えられている言葉「鬼手仏心」。 釣り場に放置された外道の死骸。 悲しいね・・・ また大小問わず、処理しきれない程の釣果で喜ぶよりも、釣りという文化を恒久的に楽しめる事に貢献する喜びもまた感じて頂きたく思います。
まだまだ寒い日が続きますが、そこまで春は来ています。
今しか楽しめない事もありますので、是非フィールドへ出掛けましょう!
追伸 大阪フィッシングショーでお会いしましたら是非お声がけ下さい(^-^)v