冬の日本海アジング講座【大伴渓児氏連載記事No.08】 | カンパリプラス

掲載日: 2012/11/27

冬の日本海アジング講座【大伴渓児氏連載記事No.08】

木枯らしが吹き始め、色付く木々も葉を落とす季節となりました。 但馬の海も例年以上に時化続きで、この数週間で水温も格段に落ちてきています。 しかし現時点での表面水温は16〜18度と雪代の入る時期に比べればまだまだ遊べます。

メバルもぼちぼちと姿を見せてくれますが、着き場にムラがあり、まだ安定はしていない模様。 円山川のリバーシーバスも落ち鮎パターンでコンスタントに上がっている様です。

いかんせん但馬。 ナイトゲームは心底冷えます。 単独で単発な獲物をシビアに狙うのもオツなれど、複数でワイワイと楽しめ、連発する獲物が心をホットにしてくれると思うのはジジィアングラーとなった私の思い過ごしでしょうか(笑)

そんな対象魚、今回は【鯵】を狙ってみたいと思います。   日本人には古くから馴染み深く、地域性もありますが、極寒期を除き通年狙え、漁港、磯場、汽水域など幅広く生息し、比較的に反応も良く楽しませてくれます。 カゴで撒き餌しながらのサビキ釣りは老若男女問わずファンは多く、誰にでも釣れるものと思いがちではあるが、やり込めばこれ程、奥の深い魚種も無いだろう。

サビキ釣りの仕掛けはご存知の通り、人工スキン、ラバー、魚皮、ティンセルなどの擬似餌、つまりはルアーの一種に分類される訳で、生餌でなくても狙い方によっては簡単に釣る事が出来るのだ。 二十数年前にはシーバスや烏賊、メバルなどの合間にジグヘッドリグで遊び程度にやってはいたが、この数年で鯵釣りはアジングと呼ばれ、専門のルアーばかりでなく、ライン、ロッドまでもが作られ、超人気となった急成長著しいジャンルとなった。   天候、干満、潮流、水温、水深、エリア…etcなど様々な条件の組合せによって所在の有無、サイズの大小、活性の高低が決まってくる。 鯵はロックフィッシュとも言われるが回遊性の強い魚種である。 全ては餌となるプランクトンを含む超小型のベイトを捕食する為に動き、着場も変わってくるもの。 ポイントのセレクトは各エリアで変化するものの、鯵そのものやベイトの生態を少し知る事で釣果は格段にアップするものと考えられます。   明るい光りが必要な植物性プランクトン、強い光りを嫌う動物性プランクトン、そして動物性プランクトンを好む超小型のベイトを狙う回遊性の鯵。 これだけを考えただけでもピーカンより陽射しの弱い雨や曇り、また朝夕の間詰め、真っ昼間より夜、また闇夜より月明かりや外灯など光源のある方が良いと簡単に予想が立つのである。

これから始められる方は夜に外灯などがある漁港や防波堤、また潮通しが良く、キャストが届く範囲内に水深のあるミオ筋などブレイクがあるポイントがお薦めとなる。

タックルについては近年多様化しており、各人の好みも分かれるところであるが、ルアーフィッシングの中でも極細ラインでライトウェイトなルアーを使用して口切れを起こす魚種を狙うジャンルである為に、まずはオートマチックと言われるソリッドの中でもソフトなティップの7〜8ftクラスのロッドが扱い易いだろう。 ラインもモノフィラで号数表示なら0.6〜0.8号、ポンド表示なら2〜3lbくらいが良いかと。 勿論、他の釣りと同様に、馴れてくれば更にベビーに、また反対にライトへと自分に合ったタックルへと変えていって頂けば良いだろう。

使用するルアーだが、メタルやプラグよりも安価で入門しやすいワーム、それも2インチ前後の細見でピンテール系を1g前後のジグヘッドやライトキャロ、スプリットショット、アンダーショットなどの各リグで使用する。 ピンテール系をセレクトする理由はまず引いてもフォールさせても微細な動きで鯵にアピールしてくれるから。 またこのアクションが鯵には効果的である事も今や周知の事実であります。 次いで後で触れますが、捕食方法が吸い込みであるから。 シャッドテールやバイブラテールも悪くはないのですが、吸い込みの際に極々口に引っ掛かったり弾いたりしてしまう事があるからなのです。 僅かな事ですが、弾いて逃げてしまった個体が本日のビックワンだったかも知らないのです。 確率の問題ながら拘るのであれば少しでも確率は下げたくない、いや、上げたいですもんね(笑)

リグは基本、自分でキャストでき、ボトムまた潮の抵抗を感じられる事の出来る最軽量なリグを使用するのがベストであるが、遠投した方がより幅広く探れ、特にディープのボトム付近に大型が潜んでいる事が多いので、やや重目ながら技量とタックルに合わせたベストなバランスを探してみて下さい。

但馬や丹後エリアでは上げ潮や満潮の潮止まり前後は浮き、下げ潮や干潮の潮止まり前後は沈んでいる傾向にある。 活性においても前者の方がやや高く、ルアーへ果敢にアタックしてきます。 またサーフェイスからボトムまでどのレンジを探ってもバイトが見られのもこのタイミング。

鯵の捕食方法ですが、サビキ釣りでも解る様に、シャクッた後のフォールでのタイミングにバイトが多い事。 これは鯵の捕食方法が吸い込みである事によるもので、己から距離を開こうとしているベイトよりは反対に近付いてくるベイトが捕食しやすく、鯉などの様に吸い込んでは吐く事を繰り返しながらの捕食方法によるものからきています。   後方からチェイスしてガッポリ行く場合も多々ありますが、高活性時に潮の流れとリトーリーブの向きに速さ、レンジが合っているタイミングだけに偏っています。

従ってストレートなリーリーングも有効なパターンもありますが、エギングよろしく誘いのアクションと食わせのアクション(間)を演出し、フォールでの当たりに神経を集中する事で数は伸びる筈です。   少し前後しますが、鯵は吸い込みがメインの捕食方法。 手元に伝わる当たりでは既に反転してしまってからの当たりなのです。

「それじゃアカンの?」 アカン事はないですが、よく言う「釣った釣りと釣れた釣り」の違いがあるのです。 餌釣り師ならそれも良いでしょうが我々はルアーマン。 当たりを感じて掛け合わせる釣りがしたいのです。   釣れた釣りとは魚本意な釣りであり、鯵の場合はルアーを食わえて反転した時には口の横に掛かっている事が多く見受けられます。

ご存知の様に鯵の口の横は薄い皮一枚であり、針穴が広がってポロリとバレるのはこれが原因なんですね。

これを吸い込みの当たりを感じて合わせたとしましょう。 吸い込む時点ではまだ魚も頭をこちらに向けているわけです。 この時点で合わせる訳ですから引いている若しくはテンションを掛けているルアーのフックポイントは当然上を向いている訳です。 そう!フックポイントは硬い上顎を貫きますのでバレる心配も少ないのです。 これが「釣った釣り」♪ 難しく言うつもりはないですが、やったった!感のある釣りの方がオモロイでっせ!

さてさて、これからどんどん寒くなってきます。 こちらではウインターシーズンの鯵としては一月一杯まで楽しめます!

これからメバルも数釣りのピークに向かいますので迷うところですが、似通ったものながらポイントを少しズラすだけで鯵やメバルのダブルヘッダーもいけますよ!

ただ、「二兎を追う者・・・」 との諺も(笑)   寒さに負けず頑張りましょう♪

フィッシングショー2021