11月30日寒い曇り空
北西の風が、冷たく感じた一日だった。

薄い雲が掛かって、晴れ間が出ない。

時折、雲の切れ間から日差しが出てくるが、肌寒さは変わらない。

「漸く、冬入りらしくなってきたかな」

その分、水温も下がった気がする。

海中は、賑やかな感じがする。

ベイト反応が凄くて、多い処では、海底から30m位のベイトの幅が有る。

海面を尖った背鰭を見せながら、カジキが泳ぐ姿が確認できた。

「ベイトが多い、浅場に寄って来たのだろうか」

潮行も緩い上り潮が、北東方向に流れている。

蓑原さんが、二流し目でアタリを捕らえた。

「引きが強いですか」

「まずまずの引きを感じますね」

ゆっくりと、引きを楽しみながら、巻き上げていく。

真鯛が、見えて来た。

2キロクラスの、良型真鯛。

アタリが続くことを期待するが、次のアタリが中々出てこない。

流し初めに、ベイト柱が出てくる。

其処を、うまく流していければ、アタリが来る筈。

そう思って、流し初めの位置取りに、気を付ける。

次のアタリも、蓑原さんに来た。

ベイトが切れたところで、アタリが来た。

「突っ込みますね」

「今度は、真鯛とは違う気がします」

上がって来たのは、カンパチ(ネリゴ)だった。

「この大きさなら、群れているはず」

仕掛けを入れていくが、アタリが続かない。

アタリが単発に、なっている。

ポイントを移動する。

榎田さんに、アタリが来た。

「ホール中にアタました」

竿先が、余り曲がらない。

姿を見せたのは、サゴシ。

海面に近い、上層に群れているのだろう。

「瀬掛りかも知れません」

蓑原さんのラインが、船の下に入っている。

「アタリじゃないでか」

ラインがどんどん出て行く。

「船で追い掛けましょう」

ラインが走る方向に船を走らせ、少しでもラインを巻き上げていく。

獲物が真下に来たと思ったら、直ぐに走られる。

「ラインが細いから、巻き上げられない」

GPSで確認すると、300メートル近く追い掛けている。

「上がってきません」

「縦引きにしても、変わりませんか」

ゆっくりと縦引きにしたが、突然、パシッと音がしてラインが切れた。

「えっ、なんで切れるの…」

突然の、ラインブレイクで取り逃がしてしまった。

「切れたのは仕方無い」

口惜しいけれど、自分に言い聞かせる。

ポイントを移動すると、流し初めにアタリは来るが…。

針外れになってしまう。

強い北西の風で、水温に変化が出たのだろうか。

寒い曇り空の下、粘り強く竿を出し続けたが、アタリが続かなかった。

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