8月13日釣った、逃げられた
「よっしゃ!」

釣果を上げた時に、思わず口をついて、この言葉が出てくる。

「あっ…」「何でや…」

大物とやり取り途中で、逃げられた時に思わず叫んでしまう。

釣った、逃げられたと、釣りのクライマックスで起きる、悲喜交々の瞬間。

これを楽しめるのも、釣りを楽しめばこそだと、思っている。

この時の、釣り人の表情は、活き活きとして輝いて見える。

朝日が水平線から顔を出す前に、ポイントに入る。

ベイト反応は、まずまず。

風も、北西の風が吹いて、船は沖に流される。

何隻かの船が、周囲に入っている。

なかなかアタリが、出てこない。

貴重な朝間詰めの時間だが、ポイントを移動する事にした。

「暫く走ります」

3流しで、朝イチのポイントを離れる。

次のポイントのベイト反応は、イマイチの感じ。

しかし、何かのアタリは出てくる。

佐藤さんに、アタリが来た。

ウッカリカサゴが、上がってきた。

東原さんには、太った鯖がヒットしてきた。

赤木さんにも、アタリが来ているが、なかなか針に乗らない。

少しずつ船の流すコースを変えながら、攻めていく。

小さな沈み瀬が連なるポイントに来て、アタリが少しずつ出始めた。

最初のアタリは、東原さんと佐藤さんに来た。

良い感じの竿の曲がりに、期待感が膨らむ。

上がってきたのは、良型の真鯵。

「よっしゃ。今からチャンスタイムやど」

魚探のベイト反応も、徐々に幅が広がってきている。

ベイト反応が良くなってくると、自然とアタリも増えてくる。

赤木さんが、大物のアタリを捕らえた。

「ゆっくり行きますよ」

慎重に、焦らずにラインを巻き上げていく。

途中の獲物の抵抗も、ドキドキする緊張感がある。

しかし、獲物の突っ込みに耐えていると、竿先が元に戻ってしまった。

仕掛けを回収すると、リーダーのちもとがザラザラしていて、リアフックが2本とも切られていた。

「口惜しいな、何やろうか」

想像で考えるしかないが、大きな太刀魚かもしれない。

佐藤さんにも、強く重量感の有るアタリが来た。

40メートルラインから、なかなか浮き上がってこない。

「時間掛けて勝負しますよ」

巻き上げては、真下に突っ込まれる。

その度に、リールが逆転し、竿先が突っ込む。

少しずつ浮き始めたと思ったとき、獲物の最大の反撃にラインが切れた。

「うわっ…。遣られた…」

悔しさに、それ以上の言葉はいらない。

想像するに、大きな青物ではなかったかと…思っている。

私も、口惜しくて堪らない。

船首では、東原さんが竿を曲げてやり取りしている。

「来ました」

笑顔一杯で、獲物とのやり取りを楽しむ。

透明度の良い海中に、獲物の姿が見える。

「ハガツオだ。大きいですよ」

ドラグ音をたてて、ラインが出ていく。

何とか海面に浮いてきた。

無事にタモに収まった。

「やった!捕った!」

2.7キロの太ったハガツオ。

これまでの口惜しい思いが、一瞬で吹き飛んだ瞬間でもあった。

船尾では、赤木さんもハガツオを掛けている。

海面に姿を見せたハガツオが、走り回って逃げ回る。

これも、無事に船上に上げられた。

赤木さんの、笑顔が輝いた。

風が南東に変わり、ウネリが出始めてきた。

しかし、風の勢いはそんなに強くない。

「もう少しは、大丈夫だろう」と、船を流していく。

良型の、ウッカリカサゴがヒットしてきた。

「やった」と、喜んだり「遣られた…」と、悔しがったり。

それぞれに楽しい釣りの時間だったと、思っているが…。

「次は、取ってやる!」

逃げた大物に対する気持ちは、リベンジだと心に秘めた。

14日、15日のブログ掲載は、お休みします。盆明けの16日から、再開します。m(__)m

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