11月16日ラストスパートは、ニベ祭り

水平線から上がるお日様が、綺麗な真ん丸だ。

その朝日に向かって「よろしくお願いします」と、手を合わせる。

北西の風が、やや強く吹いているのは、予想に反した。

時折、船が揺れる中で、清水さん、小佐治さん、堀部さん、内田さんが元気良く竿を出す。

「狙いは、カンパチ」と、魚探に出てくるベイト反応目掛けて、仕掛けを入れる。

最初のアタリは、清水さん。

いきなりの、大当たりだったが、掛かりが浅かった様子。

次のアタリは、小佐治さん。

68センチのサワラが、上がってきた。

「よっしゃ、一歩リード」と、笑顔になる。

しかし、後が続かない。

下潮が、活きた動きになっていないようだ。

「ポイントを変えましょう」

ポイントを移動する。

移動したポイントは、潮が上り潮になっている。

誤算だったのは、良い感じのベイト反応が出ていない事。

沈み瀬の、斜面になっている処を攻めるように、船を流していく。

内田さんに、カサゴが連発。

小さいカサゴは、空気抜きをして海に帰す。

「俺は、カンパチが欲しい…けど、アタリが来ない」

求める獲物が違うと、気合いを入れ直す。

小佐治さんにも、カサゴがヒット。

清水さんには、ワニゴチがヒットしてきた。

魚探に出てくるベイト反応は、少ない。

そんな中にも、ポツポツとアタリを拾っていく。

「何か来た。ゴツンと来た」

清水さんの、合わせが入る。

ウッカリカサゴの老成魚。

「これは嬉しい」

清水さんの笑顔が、良い感じだ。

海底付近のベイト反応が増え始めたとき、清水さんに強烈なアタリが来た。

もの凄い力で、真下に突っ込む獲物。

ズズツ、ズズッと、重量感たっぷりの走りを見せる。

「上がってこない。」

何とかしたいと、竿を上げようとした時、針が外れた。

清水さんの大アタリが、針はずれで逃げられた後、今度は、小佐治さんに同じような大アタリが来た。

今にも、竿が折れそうな具合に曲がっている。

「これ以上、曲がったら竿が折れる」

少しでも、浮かそうと反撃に出た瞬間、これも、針が外れた。

「悔しい、叶わなかったけど、悔しい」

清水さん、小佐治さんの心の叫びが聞こえるようだ。

しかし、ここから清水さん、小佐治さんの連続ヒットが始まる。

真鰺、ムロアジがお二人に連発。

清水さんには、86センチのサワラもヒット。

「やったね。今日の最長が来た」と、大喜び。

外道だが、鮫もヒットして、みんなで大笑い。

船尾では、内田さん、堀部さんが「俺たちもアタリが欲しい」と、少々の焦りが見える。

ここで、魚探に今日位一番のベイト反応が出てきた。

「今日一の反応が出てきた」

内田さんが、大喜びの声を上げる。

「よっしゃ、釣るぞ」

堀部さんが、気合いを入れ直す。

直ぐに、堀部さんが合わせを入れた。

2キロクラスのニベが、上がってきた。

小佐治さんにも、同クラスのニベが来た。

ラストスパートの、ニベ祭りが始まった。

2キロから3キロクラスのニベが、連発。

ダブル、トリプルでヒットしてくる。

「ニベの入れ食いタイム」と、船上が大賑わいになってきた。

ニベの針外しと、血抜きで写真はそこそこになってしまった。

「良かった。ラストスパートが出来てホッとした」

清水さん、小佐治さんにアタリで差を付けられていた、堀部さん、内田さんがホッとした表情。

獲物を手にする笑顔も、嬉しそう。

清水さんをリーダーとする、元気良い釣り仲間達。

お互いを、からかったり、からかわれたりと、笑顔一杯の楽しい釣り仲間だ。

大賑わいの、ラストスパートニベ祭りだった。

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