9月8日潮が動かない
朝間詰めは、好調だった。

台風後に初めて、沖合のポイントを攻められるかも。

その期待感ももって、船着き場を離れた。

タチウオのポイントに行くと、すでに船が7隻ほど来ていた。

船が集まっているところは避けて、魚探を確認しながら空いているところに入る。

周りが、まだ薄暗い中、釣りを開始する。

直ぐに、堀部さんにアタリが来た。

いつもの指3本クラスのタチウオ。

朝間詰めに、調子が上がると楽しい。

小佐治さんにもアタリが来た。

これも、指3本クラスだ。

出足に、針はずれで苦戦していた清水さんにもヒット。

指3本クラスの型が、船の下には沢山居るように感じる。

そんな中、堀部さんに、強いアタリが来た。

良い感じの、竿の曲がりだ。

「これは、良い型かも」

やがて、キビレタチウオが見えてきた。

指4本クラスの、良型だ。

小佐治さん、清水さんにもアタリが続いている。

しかし、完全に夜が明けてくると、急にアタリが止まり始めた。

何処を探っても、ベイトの姿が見えなくなってきた。

所々に出てくるベイト反応を探るが、アタリなし。

また、降り出した雨に、釣りを中止する時間もあった。

南から移動してくる雨に、周りの風景が見えなくなった。

岸から釣りを楽しんでいた釣り人も雨を避けて姿が見えなくなった。

アタリが出なくなったことや、激しい雨もあって、少々戦意が削られる。

他の船も、別なところに移動し始めた。

最後まで粘ってみたが、私たちも沖合のポイントへ移動することにした。

沖合で、最初にアタリをとらえたのは、清水さん。

ガンゾウヒラメが上がってきた。

「俺は、ガンゾウヒラメが良くヒットしてくる」と、笑顔が朝日に映える。

しかし、後が続かない。

また、別のポイントに移動する。

直ぐに、仕掛けを落としていくが、仕掛けが真下に落ちていく。

流速を見ていると、0.2ノット前後に表示される。

「潮が動いていない」

別なところにいる仲間からも「潮が動いていません」と、連絡が来た。

他の処でも、みんな潮に苦戦しているようだ。

このポイントでは、清水さんにアヤメカサゴがヒットしてきた。

昼前まで粘ってみたが、潮が改善する様子が見えない。

「タチに戻りますか」

厳しいかもしれないが、タチに戻ってみる。

魚探でベイトを探しながら、船を流す位置を探す。

「ここは、ベイト反応があります」

流し始めて、直ぐに清水さんにアタリが来た。

堀部さんにも、アタリが来た。

小佐治さんにも、アタリが来た。

小佐治さんにヒットしたのは、指4本クラスのキビレタチウオ。

タチウオも、海面に引き上げると、針をはずそうとジャンプする。

無事、タモに収まった。

しかし、この後、又しても沈黙の時間になった。

沖から帰ってきた仲間達も、アタリが出なくて苦戦している様子。

仲間達が先に帰った後、暫く頑張ってみたが、アタリが来ない。

「今日は、帰りますか」

動かない潮に苦戦した、一日だった。

#九州 #宮崎 #サーベリング #タチウオ