1月17日0か100かの勝負

「生き餌で、アラを狙いたいです」

「0か100かの結果になると思うけど、やってみようか」

「イカを買ってきました」

「鰺の生き餌もあるよ」

これまでに、夜釣り昼釣りに関わらず、アラの釣果やアタリが有ったところは、大体調べてある。

その中でも、期待の持てそうな処に入ることにした。

天気予報では「強風注意報」が出ている。

湾岸道路から、風や波の様子を確認して「この状態なら行けるかもね」と、船を出す事にした。

「時化たら、帰ってきましょう」と、脇坂さん。

午前8時に、船着き場を離れて、ポイントを目指す。

沖合に出るほどに、北西の風が強くなってくる。

沖合から潟をみると、北西の風に押されて白波が立っている。

脇坂さんが、アラ狙いの竿をセットする。

餌は、元気の良い鰺子を使う。

潮は、上り潮が沖に払い出している。

魚探に出てくるベイト反応は、海底から5メートルほど浮き上がっている。

「ゴマを散らしたような、ベイト反応が出て居るよ」

期待感は有ると思っている。

生き餌をセットしたら、私が監視する。

脇坂さんは、ジギング竿もセットして、青物も狙ってみる。

「何かがゴツゴツと触ってくるけど…」

「嫌な奴じゃ無いと良いね」

潮が暖かい分、エソの動きが活発になっている。

竿先に何の反応も出ないままに、生き餌が取られている。

直ぐに生き餌を付け替えて、落としていく。

ジギング竿にアタリが来た。

小さなニベが、上がってきた。

「こいつが鰺を取っているのかな」

一ポイントを三回流して、アタリが無いときは、次のポイントへ移動する。

流し釣りで、アタリの出たポイントを探っていく。

北西の風が、徐々に強くなっているのも気にしながら、船を流していく。

竿先に、アタリが出た。

ゴツゴツと、生き餌の鰺が暴れるのが、伝わってくる。

「来たか。入れ、突っ込め!」

胸がドキドキする瞬間だ。

しかし、竿が突っ込まない。

仕掛けを上げてみると、餌が無くなっている。

次のアタリは、イカに来た。

仕掛けが着底して、直ぐにアタリが来た。

竿先が、小刻みに震えるアタリ「アラと違う気がする」と、脇坂さん。

仕掛けを上げてみると、イカが食いちぎられている。

「ヒラメかな…」

何がヒットしたのか、推測していると船の揺れが大きくなってきた。

北西の風が強くなって、波立ち始めた。

「波が立ってきたね。引き上げよう」

波が高くなる前に、港に帰ることにした。

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