2月17日 全ては潮かな

穏やかな西風に、程良い流れの上り潮。

「今日は、久しぶりの釣り日和」と、塩田さんもBさんも楽しそう。

私も、久しぶりの穏やかな海に元気百倍と言った気持ち。

少しでも良いポイントに入りたいと、船を走らせていると「漁船が何か振ってますよ」と、Bさん。

海面を見ると、西方向に3本の赤い旗が見える。

「延縄を流しているみたいですね」

赤い旗を避けて、方向を転換する。

今日最初のポイントに入り、潮行きとベイトを確認する。

「まずまずの反応がありますね」

塩田さんとBさんが直ぐに竿を出す。

北西の風に押されるように、船が北東方向に流れていく。

2流し、3流しするが、なかなかアタリがこない。

「ちょっと、ポイントを変えてみましょうか」

次のポイントへ移動する。

「あれ、潮が変な感じですね。途中だけ急に重く感じますね」

下潮が動いていない感じがする、との返事だった。

ベイト反応があるところでは、海底から30メートル以上ベイト柱が立ち上がっている。

苦戦が始まりそうな気配の中、塩田さんにアタリが来た。

上がってきたのは、1キロクラスのマハタ。

「良いマハタが来ましたね」と、チョットホッとした気持ち。

Bさんにも、強いアタリが来た。

「何か来た」と、嬉しそう。

しかし、巻き上げ途中で「あれっ、外れた…」

獲物の正体は、確認できなかった。

アタリはポツポツと出始めたが、潮が徐々に動きが悪くなってきた。

「潮が0.5ノットになってます」

「下潮がスッポ抜ける感じになってきました」

鯖やエソは、時折ヒットしてくる。

鯖を生き餌にして、落としていくと何かが竿先を押さえ込む。

針掛かりまで行かない。

巻き上げると、鯖がボロボロになっている。

「何かがあたっているのに、全ては潮かな。動いてないですものね」

動かなくなった潮に、苦戦する釣りとなってきた。

昼過ぎになると、北西の風が急激に強くなってきた。

「今日の天気予報は、逆になりましたね」

午後からは、風が緩む予報だったが、逆に強くなってきた。

風に流されてはいるが、動かない潮に今日の釣りを切り上げた。