開進丸
1月14日 苦戦の時期
沖合に出ると、北東の風が強く吹いて、ウネリが高かった。
大磯先輩から「ポイントに来たけど、波が半端じゃない」と、連絡が来た。
そのまま帰港するとの事だった。
私たちも一端表に出てみたが、高いウネリ警戒して、内場を通ってポイントに入る。
天気予報と可成り違うのには、既に慣れっこになっている。
高いウネリの中で、栗原さんと小山田さんが釣りを開始。
潮の色は、透明感のある青色なのだが、潮行きは下り潮になっている。
「下潮は、上っているみたいですね」
「着底が4回くらいで取りにくくなりますね」
「ワンピッチでしゃくると、アタリが取りにくい感じです」
「スローで、ゆっくりとしゃくり上げた方が、魚が触るのを感じます」
スロージグで海底付近を探っていた小山田さんにアタリが来た。
サゴシがヒットしてきた。
「この時期にサゴシですものね」
水温も19度以下になっている時期にサゴシとは、ちょっとビックリだけど…。
「この前も、ハガツオやサワラが来たよ」
「他の所でも、ハガツオが来ているみたいですね」
釣れた魚だけ見れば「夏だね」と思いたくなる。
しかし、この後はアタリが段々と渋くなっていく。
栗原さん、小山田さんが色々な引き出しを使って、ベイトの中を攻める。
しかし、当たってくるのは大小様々なエソばかり。
真鯛かと思われるアタリが来ても、やり取りの途中で外れてしまう。
「アタリの渋さは冬の海ですね」
苦戦する中、小山田さんにアタリ。
イトヨリダイが上がってきた。
シャクリ上げを海底から5メートル以内に絞って、ヒットさせた。
「今日のこの風とウネリの中では、貴重なアタリですよ」
最後まで渋いアタリに、苦戦を強いられた。