投げクロダイのこと〜時合い編〜【中本嗣通氏連載記事No.32】 | カンパリプラス

掲載日: 2014/12/23

投げクロダイのこと〜時合い編〜【中本嗣通氏連載記事No.32】

毎度です

 

ウッ、ささっ、さむぅ~い、寒い

ナンてっか、この寒さは

この年末近くの寒波ときたら、まるで東北や北海道のような寒さでおました。

できればこんなキビシイ気候の時期には、温かいインドアでふんわり布団を乗せ掛けたコタツに入って甘酒をすすり、THE BEATLESのDVD「アンソロジー」を1巻~6巻まで通しで鑑賞したいものです♪

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でもネ、そうは思っていてもイザ週末になると当たり前のように海へと赴き、キツイ北風に吹かれながらも一心不乱に投げ竿を振る己の性というか、業というか、悲しき行動に走る自分自身に淡い哀愁を感じる今日この頃でっせ

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さて、そんな初老男の戯言は横へ置いといてぇ~、前回の続きであるクロダイチヌ・キビレ)の“時合い”を考えまひょか。

「臆病で警戒心の高い」(オッサンと同じで小心者?)と評判高いクロダイを狙うのならば、ナンてったって夜釣りが有利。その性質から明るい間は障害物の陰などから大きく移動はするパターンは少ないといえます。時間的には日没直後~午後10時頃までと、夜明けを控えて活性が再び上がる午前3~4時頃から夜明け直後までがゴールデンタイム。夜が明けて完全に明るくなると、クロダイからのアタリか極端に少なくなるのが通例でっせ。ただし、海中の日光照度が低い曇天や雨天の日に限っては、夜明け後であっても脈がおます。河口などで降雨による濁り(ササ濁り程度)が入れば、日中でもバンバンとアタリが出るパターンも“エラあり”でっせ。

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また、潮の動き如何によってもチャンスは訪れます。潮の変わり目、動き始めなどはクロダイが活性を上げるタイミングとしては最たるもので、これらの時間帯には気を抜くことができまへん。河口ポイントで例を示せば、満ち潮と共に川を遡上したクロダイが引き潮で河口部へと下って溜まることで干潮前後に時合いが訪れます。このケースには干潮の潮止まり直前、満ちへの動き始めのタイミングを捉えてやれば、高確率で時合いへと突入してくれまっせ。

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「合わせ」のタイミングは遅合わせが基本。初手のアタリが出た後にラインを送り込み、再度ラインを沖へ持って行くのを確認してから大きく合わせを入れまひょか。ただ、いきなりロッドをフッ飛ばすような激アタリには、即合わせが必要となるケースもおますが…。

大きな合わせでクロダイの顔をこちらに向かせれば、あとのやり取りは己のタックルと仕掛けのポテンシャルを信じて強引に巻き寄せるのが正解。変に躊躇してテンションを緩めれば、巻き上げ途中のカケ上がりや海藻帯、障害物へ突っ込まれてバラす原因になりまっからネ。

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ところで、警戒心が強いといわれるクロダイをフカセ釣りなどで釣ろうと思えば、海中で垂直に伸びることで魚の眼に映りやすいハリスの太さが気になるところ。極端に食いが渋い場合では、0.8~0.6号という極細糸の出番もあるようで…。でも、投げクロダイではそんな極細ハリスを使用することは皆無でんな。先述したような濁りが入る条件下ならば、たとえ日中であろうとも5~8号という太ハリスで充分に食ってきますからネ♪(また、こんな太スペックだからこそ強引な取り込みも可能なんでっせ)。

これは投げ釣りの仕掛けが海底を這うことで太いハリスが海底と同化し、クロダイの眼には警戒すべき異質物と映らないため。つまり、「延縄漁の原理」が働くワケですわ。

 

…ということで、仕掛け&タックルの詳細は2015年へ一発目へと続きまんねんわ

 

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