「カレイのアタリ&合わせ」についてのウンチク【中本嗣通氏連載記事No.28】 | カンパリプラス

掲載日: 2014/08/13

「カレイのアタリ&合わせ」についてのウンチク【中本嗣通氏連載記事No.28】

毎度です

今年の夏は暑おます。 まっ、台風もやたらと多おますけども…。でも、その直前まではホンマに“猛暑”という言葉がピッタリの気候でしたもんネ。 でも、余りの猛暑が続く夏は困りまんねんな。

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…というのも、こんな暑い季候によって海水温がグングン高くなっていけば、僕の大好きなカレイ釣りに悪影響を及ぼすことは必至です。 現に三十年前なら十月中旬には本格的に釣れ出していた乗っ込みガレイですが、昨今は高水温が災いしてか十一月に入ってもイマイチ接岸しきれていない年もあるように思います。 また、釣れ始めは遅れてもセオリー通り産卵は年内でキッチリと終了するので、カレイの釣期が極端に短縮されているように思えてなりまへんで…。 さらに、こんな酷暑の夏は春に生まれたアイナメの新子を全滅させてしまう恐れもあり、数年後にはアイナメ不漁につながる大きな要因となる不安もおます。

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…アレレのレッ? 猛暑の話がいつの間にか大好きなカレイやアイナメといった冬魚の話題に変わっていますが、悪しからず… さて、今回は「カレイのアタリ&合わせ」についてのウンチクでっせ。 概ねカレイは穂先を1回だけ“コクンッ”と小さくオジギさせる地味なアタリが多く、キスのように連続して穂先へ動きが表れる派手なアタリを出すことは少なおます。これは仕掛けの周辺へニジリ寄ってきたカレイがエサに対して居食い的なアプローチをするためで、最初にエサへ喰い付いたカレイの動作が小さなアタリとなって穂先へ表れ、以後はその場で居食いをするパターンだからです。

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また、カレイが出すアタリには「張り切ったラインが急にフケる(ゆるむ)」という独特なパターンもおます。このアタリはカレイが沖から地方方向へとイッキに喰い込んだケース。そのときにオモリもろとも仕掛けを地方へと引き寄せる格好になるので、張ったラインが大きくフケることになりまんねんな。 逆パターンの地方から沖方向へ喰い込んだケースでは、カレイがラインを沖へ持って行く形になりまっから、穂先を引っ張り込んで竿尻を浮かすような激アタリとなって表れます。いずれにせよ重いオモリを引きずり動かすカレイには良~大型が多く、僕も糸フケのアタリがでれば“ドキッ”とさせられまんねんわ♪

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その他にも「穂先が曲がったまま戻らない」「何度も穂先を押さえ込む」といったパターンもあり、カレイのアタリはけっこう千差万別。とりあえず穂先が疑わしい動きをしたならば、聞き合わせを入れてやるのがベターでっかな。 アタリが出た直後に行う合わせは慌てることはおまへんで。 カレイは一度エサを咥えたら食い逃げをする魚と違いまっから、じっくりと確実に食い込ませてから合わせを入れてやりまひょ。

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でっ、カレイの咥内は思いのほか硬い肉壁でできています。その硬い肉へ確実にハリ先を喰い込ますには、しっかりとした合わせが必要。中途半端な合わせではハリの掛かりが浅くなり、抜き上げによる取り込み時にスッポ抜けでバラす確率も上がってしまいますからネ。したがって、カレイの合わせは「パワフルかつシャープ」がベスト。少々オーバーアクション気味になろうとも、1回の合わせで“ビシッ”と決めまひょか!! てなことで、次回からはタックル・仕掛けの講釈に突入でっせ

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