乗っ込みカレイ爆釣の思い出【中本嗣通氏連載記事No.43】 | カンパリプラス

掲載日: 2015/12/17

乗っ込みカレイ爆釣の思い出【中本嗣通氏連載記事No.43】

毎度でおます

 

先日、某大手釣具チェーン店へ買い物にいってきました。

お目当ては歳末大売り出しのチラシに載っていた以前から使用している天秤オモリ。それが格安のバーゲン価格で売り出されており、この際にまとめ買いをしようという魂胆でお店の入り口を勇んでくぐるオッサンでっせ。

 

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さっそくバーゲン品のコーナーに積んである天秤オモリを物色していると、音もなくスッと寄ってきた店員さんから「中本さん、これよりも性能の良い製品がイロイロとありますよ」と声が掛かります。そして、通常の売り場にて思いもよらぬ高価な天秤オモリを次々と持ってきてくれはります。

結局が薬局、バーゲン品の倍以上もするお値段の天秤オモリを大量に買うハメになり、泣く泣くレジで精算ですわ…。

 

まっ、店員さんは良かれと思って奨めてくれたのだろうとは察しますが「堪忍してくれぇ~…」というのが本音のところですわ。ホンマ、釣具店での買い物はできるだけソッとしておいて欲しい貧乏人のオッサンなのでありました。

 

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さてさて、そろそろパンパンに抱卵した乗っ込みカレイも終盤を迎えますが、なんや今年も暖冬?のせいでメリハリの薄いシーズンやったような気がします。

だって、僕ら昭和世代のキャスターからすると、カレイ釣りは寒風と極寒に耐え忍び、かじかむ手を上着のポケットで温めながらアタリを待つのがスタンダートなスタイルでおましたからネ。

 

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そんな昔話にノスタルジーを抱く僕がもっとも数多くのカレイを釣った記憶といえば、昭和63年のお正月に淡路島の「津井漁港の大波止」で記録した128匹です。そのときは津井漁港周辺の海底がカレイで埋め尽くされているのかと錯覚するほどの釣れっぷりで、2本バリ仕掛けをキャストすると必ず「ダブル、ダブル、ダブルの嵐が吹き荒れる」という壮絶な釣況でした。

 

これは時期的に雌マコを追って接岸した成熟した白子を抱いた雄マコの群れにタイミングよく出会えたケースの釣果で、18~30㌢という中・小型主体ながらカレイをこれだけまとめて釣った経験は後にも先にもこのときしかありません。

 

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ただし、この爆釣経験が「オモロかった」と問われたら、答えは否でんな。その理由としては、ただ単に《エサの付け替え→キャスト→アタリ→巻取り》の単純動作を繰り返すだけでカレイがバンバンと釣れてくるワケですから、もはや遊びである「釣り」という範疇を逸脱して、限りなく漁師さんが行う労働の「漁」に近いモノになっていましたもんネ…。それだけに、投げカレイはやはり1匹、1匹のアタリを大事にとって「4~5匹がクーラーに納まる」という好釣果の王道パターンが得られる釣行が一番オモシロいのと違いまっかな

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